はじめに:シー ザ スターズ

 

数世紀もの間、競馬は貴族の遊びとみなされてきた。

サラブレッド競馬の300年以上に及ぶ歴史の中で、数多くの チャンピオンが誕生した。かつての勝者、今日の勝者にかかわりなく、勝つことだけがレースの目標である。サラブレッドはおもに西側諸国だけで育成された。 もっとも代表的な馬主は、クイーンエリザベス2世、ダービー伯爵、アーガー・ハーン4世、ドバイ首長国の首長ムハンマド・ビン・ラーシド・アール・マク トゥームなどである。

これらの馬主たちは、すべてにおいて完ぺきな馬を求めた。速さ、強さ、気品、容姿、そして優れた血統。これらはい ま から数千年前、中国の古代王朝、漢の武帝が馬に対して求めていた完ぺきさに通じる。武帝は、自身が「千里馬」あるいは「汗血馬」と呼ぶ名馬を、必死になっ て手に入れようとした。その強い執念で武帝の軍勢はあらゆる戦を勝ち抜き、アジア全域を制圧する。そして最後の戦いにおいて、武帝はついに伝説の名馬を手 に入れた。伝説によれば、その馬が疾走すると首筋から血の汗が流れ、1日に4000マイル(約6400キロ)もの距離を駆け抜けるという。ある戦いで漢 の汗血馬とモンゴルの馬が対峙したとき、相手方が恐れをなして退散したという言い伝えもある。汗血馬の強靭な体型や体格、優れた忍耐力は、広く世間に知れ 渡ることとなった。モンゴルの英雄チンギス・ハーンとともに戦った馬も、汗血馬であったといわれている。

しかしこの300年間、汗血馬のようにすべてを兼ね備えた名馬が、我々の目の前に出現することはなかった。

シー ザ スターズの誕生は、まさに我々が思い描いていた伝説の名馬の降臨であった。シー ザ スターズを育成した崔氏一族は、欧州では著名な中国馬のオーナーで、20年に及ぶ競走馬の交配経験を持っている。シー ザ スターズは、クラシックシーズンにおいて、かつてどの馬も成し遂げたことのない偉業を達成した。欧州でもっとも権威のある競馬場で、まばゆいばかりの劇的 な勝利を挙げたのである。わずか6ヵ月の間に開催された6つのG1レースのすべてに優勝したことは、世界の競馬ファンを驚かせた。しかも、たんに勝ち続け るだけでなく、あらゆる重賞レースを総なめにしたのだ。シー ザ スターズは競馬界における最高の夢となり、伝説となった。

このサイトを、世界でもっとも偉大な、不世出の競走馬であり、わたしの最良のパートナーでもあるシー ザ スターズに捧げる。



 




 
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